2014年 勉強会記録
2014.11.22
今回は横臥位でのツイスト操作を行いました。
また、仰臥位で臨床的によく用いている足指の引っ張り操作を行いました。
ひと通りの押圧操作により下肢の骨格筋を緩めたあと、最後に足指を引く操作を
行うことで、下肢全体のバランス調整を行うことができます。
補足として、下肢全体を揺らす関節運動を行いました。
2014.10.18
今回は横臥位の側頚部の押し方を取り上げました。
垂直圧で加圧するためには、体幹を前方へ水平移動させることが必要です。
側臥位では、受け手は比較的楽な姿勢で指圧を受けることができますが、押し手に
とっては正しい理解と適切な工夫が求められます。
また、頚部の施術では四指の支えが必要となります。
具体的には次の2つが重要です。
これまで行っていた体幹の水平移動を、あともう2cm前へ出る感覚を身につけてください。
ツイストを行う際の手順を3段階に分けて説明しました。
また、受け手と押し手の間合いについても、個々に指導しました。
横臥位で側頚部を押す時の身体操作とのつながりを体感できました。
本来、予定をしていなかった内容ですが、お伝えすることになりました。
これまでにも仰臥位での姿勢分析を行ってきましたが、今回はより簡単に、
受け手に体感してもらいながら、治療ポイントを確認できる方法を紹介しました。
2014.9.27
今回は横臥位の肩甲上部の押し方を取り上げました。
押圧操作では、まずはじめに移動動作(水平移動)と加圧(垂直移動)を分けて
お伝えしています。
体幹の動きを分類すると、「丸める・反らす」「縮める・伸ばす」「捻る」の3種類に
分かれます。移動動作、加圧操作を行う際には、どの動きをより意識すると、体幹の力
を利用して加圧ができるのか、についてお話しています。
これは、移動と加圧を統合していく過程の一つです。
移動動作と加圧動作を分けて修得したのちに進む段階と位置付けています。
最初の段階で学んできたことは、基礎として理解しておいてください。
これまでは、押圧する際には肘を伸展させることで加圧をしてきました。
また、減圧する際には肘を屈曲させることを練習してきました。
肩甲上部を加圧する際に、肘を伸ばすタイミングで体幹を「反らす」ことで、
体幹の動きを伝えて押圧することが可能になります。
腕だけで押す(圧迫する)こととの違いは、ここにあります。
9月~12月の4か月間を目安にして、ツイストの指導を行います。
ひと通り、指圧した後にツイストを入れることで、骨格の調整をします。
モデルの方が歩いている姿勢を見ながら動作を分析して、アプローチの方法、
治療点を絞り込む訓練をしました。
2014.8.3
今回は腹部指圧のまとめの回でした。
これまで学んだことを総括して、「体癖と施術姿勢の分析」を行いました。
その結果、自分自身のカラダの癖を把握し、修正することで、安定した施術姿勢をとることができるようになりました。
両母指圧で腹部にじかに指圧を行いました。
基本指圧の手技から離れて、距腿関節の関節操作を学びました。
施術後に立位をとると、前屈位で変化を感じられました。
参加した方からは、次のような感想をいただいています。
>今日は、自分の指圧する姿勢の癖が分かり、
改めて体軸の重要性がわかりました。
>先生のお話を聞き、改めて西洋医学の限界を感じました。
>毎回、参加するごとに新しい気づきがあり、指圧ってなんだろう?
2014.7.13
今回は腹部指圧の3回目でした。
押圧する際の四指の支えと、減圧する際の四指操作について確認をしました。
解剖学のアトラスを見ながら、腹大動脈の走行と交感神経幹の位置を確認しました。
参加した方からは、次のような感想をいただいています。
>実際に解剖図を見て、腹大動脈にまとわりついている神経やすぐ外の神経幹を狙って
指圧するというのは、とても理解しやすく、すぐに臨床に役立つ内容でした。
>臍を後ろから見た解剖図での講義も大変勉強になりました。
プロメテウスの解説を触診しながら説明すると、よりイメージできると思いました。
>深い圧だけがベストではない、との話は自分にとって新しい点でした。
深く入れようと母指が頑張っていたかもしれません。
今日は深く圧すよりも、少し拍動や感覚を感じてみようと心がけました。
※ 押圧法は、決して深く押すだけではありません。
むしろ軽く押すことで十分に効果が出る症例もあります。
2014.6.8
5月の復習(腹部掌圧)と腹部両母指圧の手指操作を行いました。
相手の呼吸に合わせること、呼吸が整ったのちに加圧することを心掛けました。
ラップの芯とビー玉を用いて、手指操作の方法と腹部への母指の置き方を確認しました。
両母指圧で腹部を押す際の操作方法を学びました。
また、筋緊張を感じること、筋性防御を解除する方法(2段押し)を確認しました。
※ 心窩部に強い緊張がある場合の対処方法(一例)を示しました。
2014.5.18
腹部の基本実技と立位での見立てを行いました。
腹部指圧の最初に行う掌圧について学びました。
相手の呼吸に合わせること、呼吸が整ったのちの加圧法を確認しました。
また、腹部指圧を行う際の注意事項、考え方についてお伝えしました。
立位での検査法を3種類、確認しました。
また、所見を確認したのちに施術を行いました。
2014.4
1月~3月までの総復習を行いました。
テニスボールを用いて、母指の安定を図るための練習をしました。
下肢操作の初動では、前足の足部を踏み込んでから体幹の前後移動を行うと、動きがスムーズになります。また、後ろ足の足関節を底屈させて足の甲を床面に接すると、支持基底面が広がるため移動動作が安定します。
骨盤が左右に傾いている状態、もしくは前傾、後傾を調節することで、移動動作の際に前後にまっすぐ移動することができます。
上肢の構え方により、指圧点を取りに行く際の動きに違いが生じることを確認しました。
肩関節を水平外転させ、手掌を正中線上で合わせたのち臍の高さまで降ろしてから、指圧点に母指を置く動作が、最も体幹の屈曲が少なくなる状態です。
適切なところを見る(目線を置く)ことで、押し手と受け手の双方に精神的、身体的な安定感が生まれます。また、押し手の姿勢(体幹)が、より安定します。
モデルを決めて問診を行い、他覚的所見をとったのちに施術を行いました。
施術後の歩行姿勢に変化が見られました。
2014.3
『目線とコミュニケーション、体幹のバランス』をテーマに勉強会を行いました。
仰臥位で寝ている受け手に対してどのように近づくか、また近づく際の姿勢の重要性について確認しました。普段、無意識に行っていることを意識的に変えることで、押し手、受け手の双方にどのような変化が生じるかを確かめました。
施術中にどこに目線を置くか、目線ひとつで起こる変化について検証しました。
また、視野を広げることで施術中の姿勢が安定することを確認しました。
仰臥位での検査法について確認しました。
2014.2
『スタンスの基礎と体幹のバランス』 をテーマに勉強会を行いました。
仰臥位で寝ている受け手の下肢を、大腿前面~膝関節、下腿~足部までスタンスを変化させて指圧しました。どのような方向に指圧点があるとしても、スタンスの安定性に変わりはありません。また、足部の安定性を図るため、ゴルフボールを用いて足底を刺激しました。
指圧点を捉える際の体幹の向きについて、足部の動きとともに確認しました。
指圧点に手指を置く際、片膝立ちの姿勢では上半身に重心がとられやすくなります。
どのように上肢を構えると、バランス良く指圧点に手指を置くことができるか、について3つの動きを試しました。
また、支持基底面の範囲内で自分の体重をコントロールすることを心掛け、指圧点と体幹との距離の違いにより押しやすさが変わることを確認しました。
2014.1.18
テニスボールの練習を通じて手指の基礎(フォーム)を作るのと同様に、スタンスの型を練習することで、押圧操作に必要な下半身の安定を図ることを目指します。
今回は、とくに足部の使い方について考察しています。また、移動動作を行う際のポイントをお伝えしました。押圧操作では、自分の体重を自分自身で支える「自支」が必要となります。
重ね母指での練習について
大腿前面(大腿四頭筋)の緩め方について
「アナトミー・トレイン」 からの考え方を引用し、全身のバランス調整のヒントを提示しました。